相続の寄与分は主張してもいいですか?事例や要件解説

公開日:2023-02-13

さいたま市浦和で相続に関するご相談を受け付けています、埼玉あんしん相続相談室です。

相続において「寄与分」を主張する相続人がいる場合は、遺産分割協議がまとまらない傾向にあります。

親の事業を手伝っていた、療養介護を続けてきたなど、主張によっては相続財産に上乗せすることが認められるのが寄与分です。まずは、寄与分が認められる要件などお伝えします。

 

寄与分とは

被相続人の財産の維持や増加に特別に貢献をした場合に、その相続人に対して他の相続人よりも多く遺産を相続できる制度が民法によって「寄与分」と定められています。

分かりやすく言うと「亡くなった親の事業を手伝っていた」「療養介護をしていた」などの行為が一般的に寄与分を主張する相続人が多いです。

寄与分はその貢献度合いや期間などによって金額が定まりますが、ほかの相続人にとっては自分の相続分が減ることになるため、遺産分割協議がまとまらないというケースに至ります。

参考:当社解決事例「寄与分について兄弟間のトラブル」

ただし、寄与分が認められるには要件がありますので、まず要件を確認しましょう。

 

寄与分が認められる要件

寄与分が認められるのは稀なケースが多く、その理由は要件が細かく決まっているからです。

①家族や親族の期待以上の貢献であること
②対価を受け取っていないこと
③長期間継続していたこと
④片手間ではなく専念していたこと
⑤証拠書類を提出すること

寄与分は「法律で義務付けられた範囲」を超える貢献が特別な寄与と認められます。

ケース①

同居している親の病院の送り迎えをしていた
⇒同居している親子であれば当然の行為とされ、寄与分は認められない可能性が高い

ケース②

何十年間もの介護をヘルパーなど雇用せずに自身で行い続けた
⇒ヘルパーの雇用費用が削減されたとみなされ、特別な寄与が認められる

ケース③

仕事を辞めて、親の家業を無償で手伝った
⇒特別な寄与と認められる。ただし給与を受け取ったら認められない

寄与分は「対価を得ずに」「特別な貢献であり」「長期間継続して」「専念していた」事実を「証拠書類で提出」と、認められるには想像よりもハードルの高い制度です。

こういった要件のハードルの高さから、寄与分を主張したいと考えている方の認識とは大きくズレが生じることがあるのも事実です。

 

特別寄与料制度について

寄与分は通常、相続人だけに認められた制度でした。

しかし、介護でよく問題になるのは「妻が介護していた」というケースです。

妻にとったら義理父であり、妻は義理父の相続人ではありませんから、相続の権利がありません。

そこで、家族以外の寄与分を認めるために「特別寄与料」制度が2019年7月から施行されました。制度の創設により、相続人以外の親族が寄与分を主張できるようになりました。

詳しくはこちらご参照ください>>>「義両親の介護していた妻は相続で金銭を請求できるのか」

 

まとめ

寄与分は相続人どうしでトラブルになることも多く、家庭裁判所の調停になる場合もあります。

しかし、被相続人に貢献してきた親族を優先して救済するための制度ではありますが、要件が想像よりも厳しく、認められるケースがあまり多くありません。

もし、寄与分の主張や請求など検討されるならば、まず相続に詳しい専門家へご相談してください。

埼玉あんしん相続相談室は相続税専門の税理士事務所です。まずは当社にご相談いただき、状況に応じてパートナーの弁護士や司法書士等をご紹介いたします。

 

 

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