マンションの相続税はいくらになるか税理士が解説

公開日:2022-07-13

さいたま市浦和・大宮を中心に相続税のご相談を承っています。埼玉あんしん相続相談室です。

さいたま市にある浦和駅周辺はマンションの建設がいたる所で進んでいます。浦和駅周辺だけでなく埼玉県内はマンションの建設が多く見られます。

相続税のご相談にいらした方もマンションを相続するということは珍しくありません。

今回は、マンションを相続した場合の相続税額の計算についてお話をします。

マンションを相続して、相続税申告が必要かどうか

マンションを相続したからといって、マンションの評価のみで相続税が決まるわけではありません。

まず、マンション以外にも相続すべき遺産があることを確認します。

マンション以外にも預貯金や株式があるか、また生命保険の非課税限度を超える部分や未払金や借入金、葬儀費用など控除できるものはないか、などひとつずつ確認をして、遺産の総額を算出していきます。

そして、遺産の総額が基礎控除額を超えているか超えていないか、という条件によって相続税が発生するか(申告が必要か)ということが分かるのです。

相続税がかかるか判断する方法はこちらの記事をあわせてご覧ください。

>>>【相続で「相続税がかかるか?」判断する方法】

 

マンションの相続税評価

マンションの評価方法ですが、分譲マンションか賃貸マンションでは計算方法がこ異なりますので、別々に解説していきます。

状況:亡くなった父が住んでいたマンションを相続する場合(分譲マンション)

考え方は一戸建ての評価方法と同じで「建物」と「土地」に分けて計算をします。

ただ、マンションには「専有部分=住民が生活する住戸」以外にも「共有部分=玄関ホールやエレベータ、廊下、階段、駐車場など」があるため、両方を含めて相続税の計算をする必要があります。

つまり、マンション全体の相続税額を計算してから、所有者の持ち分で按分しなければなりません。

持ち分はマンションの契約書や登記簿の「敷地権の割合」に記載されていますので、亡くなった方の持ち分が何割かは調べておく必要があります。

建物の計算方法

マンションの建物部分の評価額は固定資産税評価額と同額です。

固定資産税の評価額は毎年、市町村から送られてくる「固定資産税の課税明細書」に記載があります。

土地の計算方法

マンションの土地部分の評価額は、基本的に「路線価方式」で計算をします。

路線価の調べ方はこちら>>>「路線価マップの見方」

路線価方式で算出されたマンションの敷地全体の評価額に、登記簿等に記載のあった持ち分割合で按分した金額が土地の評価額となります。

持分割合で按分することで、もともとの路線価が低ければ土地の評価額は相続人が思っているよりも低くなることもあります。

購入した額の半分以下になったという事例もあります。

状況:亡くなった父が投資目的で賃貸マンションを保有していた

賃貸マンションを所有していた場合は、所有者の権利が制限される部分があるため、相続税評価額は低くなります。

また、所有していたのが一室なのか一棟なのかによっても、借地権割合・借地割合・賃貸割合など所有区分に応じて、計算方法が異なってきます。

さらに、賃貸マンションや賃貸アパートの敷地は「貸家建付地」と言いますが、相続税の評価方法が大変複雑です。

この場合は、専門家に頼ることをおすすめします。

 

まとめ

マンションの評価は所有しているか、賃貸なのかで評価方法が大きく異なります。

また、土地の相続税評価は税理士によっても価額が大きく変わる部分でもあります。さまざまな減額ポイントもありますので、慎重な評価が大切になります。

マンションに限らず、土地を相続した際には税理士など専門家、その中でも相続に強い税理士に相談をすることをおすすめします。

 

 

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