相続税申告の遺産の評価|どうやって求める?

公開日:2021-10-08

さいたま市浦和・大宮を中心に相続税のご相談を承っています。埼玉あんしん相続相談室です。

相続税の申告では、相続する遺産の金額を調べて、相続税額を算出します。

遺産には預貯金や不動産、株式など相続すると思いますが、それぞれの金額(評価額)は「被相続人が亡くなった時の時価」で決まります。

また、不動産や株式などは一定の方法で算出をすると決められていますので注意が必要です。

 

遺産の時価の評価方法

相続の世界では遺産に対して「時価」という表現はあまりせずに、「相続税評価額」という言い方をします。

相続税評価額は、財産評価基本通達で定められた方法で求めていきます。

代表的なものから説明します。

預貯金

預貯金は、被相続人が亡くなった時点の残高が相続税評価額です。
定期預金も同様ですが、まだ受け取っていない利息も含めて評価します。

土地、家屋

土地と家屋はそれぞれで評価をします。

土地:路線価または固定資産税評価額をもとにする
家屋:固定資産税評価額と同額

路線価とは、1㎡あたりの地価が相続税の評価のために定められています。その土地に面している道路ごとにつけられた路線価から土地の評価額を算出します。

路線価がない地域では、固定資産税評価額から求めます。

有価証券

株式などの有価証券も評価方法は決まっていますが、上場株式と非上場株式で違いがあります。

土上場株式:被相続人の亡くなった日の終値、または一定期間の終値の平均値から評価
非上場株式:会社の財務状況に応じて評価

上場株式の株価は情勢や業績により変動があるため、亡くなった日の終値以外にも亡くなった月、前月、前々月の3つの価格の平均値も求めて、一番低い価格を選択します。

非上場株式の場合は、市場価格がありませんので、会社の財務状況などを鑑みて評価をしなければなりません。

株式評価についての詳しくはこちら→「相続税における株式評価について解説!」

自動車

自動車を相続する場合もあるでしょう。

その場合の相続税評価額は亡くなった日の取引価格をもとに評価します。取引価格はインターネットサイトや中古車販売業者の公表価格を参考にします。

貴金属、宝石

代表的な財産以外にも貴金属や宝石も相続財産として評価します。

貴金属や宝石は、実際の販売価格や専門家による鑑定結果を参考にします。

 

まとめ

今回は代表的な相続財産をメインに相続税評価額の求め方について説明をしました。

この中でも土地と非上場株式の評価額は容易に求められない財産です。

特殊な計算方法を用いて算出しますので、ご自身で評価額を出すことはおすすめできません。

そのような時は相続に詳しい税理士などの専門家に依頼しましょう。

 

 

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