相続財産が不動産だけだった時、相続人同士で起こるトラブルとは

公開日:2023-02-27

さいたま市浦和で相続に関するご相談を受け付けています、埼玉あんしん相続相談室です。

被相続人の財産は相続人で分け合いますが、財産が不動産しかなかった場合はどのように分け合えばよいのか問題点となります。

そして、不動産を巡って相続人どうしで揉め事に発展する可能性もあります。

実際に相続財産は不動産のみという事例は多くあり、相続人が数名ですと分割についてご相談にいらっしゃる方もいます。

分割方法や推測されるトラブルなどご案内します。

 

不動産を遺産分割する方法

土地・建物などの不動産の遺産分割方法について4つの方法をご案内します。

現物分割

財産を相続人で分割する方法ですが、土地は「分筆」という方法を取ります。建物は分割することが不可能なので、一般的なケースでは採用はあまりないでしょう。

代償分割

相続人の誰かが単独で土地・建物を相続し、ほかの相続人には代表金を現金などで払う方法です。ただし、支払う現金の準備が必要になります。

換価分割

土地・建物を売却して、その代金を相続人で分ける方法です。家に住めなくなることと不動産の売却は手間がかかる点がデメリットです。

共有分割

複数の相続人で共同所有する方法です。その後の不動産の利用方法や売却など都度、相続した者全員の合意が必要になります。

こちらもあわせてご参照ください>>>「相続における土地の分割方法について」

 

家の相続で起こりやすいトラブル

4つの分割方法のうちトラブルが起こりやすい事例を紹介します。

実家を相続する子どもと相続しない子ども

例えば、相続人である子ども達のうち親と同居していた長男が実家を相続することになった場合、ほかの子ども達(次男や長女など)は代償金をもらうことで納得がいくかもしれません。

この時、長男が代償金を支払うだけの金銭を持っていれば良いですが、持っていない場合はほかの相続人が不公平感を訴えるかもしれません。

また、不動産の評価方法が問題になる事もあります。時価、路線価、不動産鑑定士に依頼する、など相続人全員が納得する評価方法を選ぶのは難しいでしょう。

共有分割の未来

相続人どうしで不動産を共同所有する方法は平等なイメージがあるかもしれませんが、後々トラブルが起こる可能性があります。

なぜなら、その不動産を売却したい・賃貸にしたいとひとりが考えたとしても、共有者全員の同意が必要となるからです。

また、固定資産税は共同所有であればそれぞれが支払うのが制度ですが、実際に住んでいる相続人がいるならば、住んでいる人が払うべきだとほかの相続人が言い出すことも考えられます。

相続した家に住んでいる人と住んでいない人との間ではトラブルが生じやすいのかもしれません。

 

まとめ

不動産のみが相続財産という場合の分割方法と想定されるトラブルについて案内しました。

分割方法はいくつがありますが、相続人のニーズに合わせて、どれが最適な分割方法であるのかはよく話し合い、検証する必要があります。メリットやデメリットも理解した上で選択しましょう。

こういった事例は多くありますので、分割方法や手続きなど分からないという方は悩まずに、相続に詳しい専門家へご相談ください。

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