相続税の負担増をおさえる?配偶者居住権とは

公開日:2021-11-29

さいたま市浦和・大宮を中心に相続税のご相談を承っています。埼玉あんしん相続相談室です。

夫が亡くなって、妻が自宅を相続しました。それは二人が暮らしていた家です。

亡くなったあと、相続税の計算を税理士にお願いしたところ、自宅の評価額がとても高いことが分かりました。相続税が払えません。

自宅を売却して、納税資金に充てるしかないのだろうか・・?せっかく2人で暮らしてきた家をこれからも大切に守れると思っていた妻は、逆に売らなければならなくなった結果に肩を落とします。

そこで新設されたのが「配偶者居住権」です。

 

配偶者居住権とは

「配偶者居住権」とは、亡くなった方の配偶者が、その後も自宅に無償で住み続けることができる権利の事です。

なぜそのような制度ができたかというと、今までは自宅を相続するということはその不動産の”所有権”も相続をすることが一般的でした。

しかし、そうなると不動産以外の財産(たとえば預貯金や現金)の相続が難しくなり、その後の生活費に苦労することもあります。

なおかつ不動産の評価額が高額になった場合、納税資金がなく、相続した自宅を売却せざるを得ない状況になる事もあります。

それらの矛盾を解消するために2019年に配偶者居住権が新設されました。

この新設により不動産の権利は「(その他の)所有権」と「配偶者居住権」と分けることができ、配偶者は所有権を相続しなくても、配偶者居住権を相続することでこれまでどおり自宅に住むことができるようになりました。

それにより負担する相続税も少なくなり、預貯金や現金などの相続も可能となり、その後の生活費の不安もおさえられるようになりました。

 

配偶者居住権の適用条件

配偶者居住権を適用するためには以下の条件を満たす必要があります。

①被相続人(亡くなった人)の配偶者
②被相続人が亡くなった時、配偶者は自宅に居住していた
③遺産分割や遺贈などにより取得した

また、不動産の登記を忘れずにおこないましょう。所有権を取得した相続人が売却してしまう可能性もありますので、登記はおこなってください。

 

配偶者居住権の注意点

配偶者の生活が守られる配偶者居住権ですが、注意点もあります。3点ご案内します。

①配偶者居住権の売却はできない

配偶者に与えられた権利なので、配偶者の死亡により効力がなくなります。

その後は所有権を相続した方へ権利が移ります。

②配偶者居住権が適用できない場合もある

生前、被相続人または配偶者が不動産の権利を持っていた場合のみ適用できます。

もし、被相続人と子どもで不動産の権利を持っていると配偶者居住権は適用ができません。

③土地は適用できない

配偶者居住権は建物に適用はできますが、土地にはできません。

ここで心配されるのが所有権を相続した人が売却できるという可能性です。

そうならないためにも、不動産の所有権を誰が相続するのか、よく検討しましょう。

 

まとめ

遺された配偶者の生活できるようにと新設されたのが配偶者居住権です。

住み慣れた家に住み続けられることができますので、できれば適用して、生活を守りたいと思うかもしれませんが、配偶者居住権を設定するのであれば、遺産分割をきちんと話し合う必要があったり、節税の面での影響なども考慮する必要が出てきます。

相続に詳しい税理士などの専門家へ相談して、最適な相続方法の提案を受けましょう。

 

 

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